日本都市センター会館

ビル外観図

全国671市の
活動・交流・情報交換の拠点

近くに皇居の森を望む、緑の多い東京・平河町に社団法人全国市有物件災害共済会の設立50周年記念事業の一環として、日本都市センター会館が、去る6月4日にグランドオープンしました。

同会館は、同共済会の会員である全国671市の東京における市政活動の拠点として、さらには、一般の方々にも利用していただける公共施設としての性格も同時に兼ね備えています。

会館には327室の宿泊施設をはじめ、大小25室の会議施設、700人規模のコンベンションが可能な会議ホール、各市の東京事務所、本部事務室を中心とするオフィス、さらには防災専門図書館やこれらを補完する飲食施設やトレーニング施設なども併設された、多目的な複合施設となっています。

また21世紀の情報化・国際化をにらんで、今後の情報通信の高速化や大容量化にも対応できる光ケーブルの配線が容易にできるよう、各事務室に配線ルートを確保したほか、携帯電話・PHSは館内どこからも利用でき、また客室ではインターネットとの接続や、FAXの送受信などが可能な回線が用意されています。

計画段階で総合設計制度の適用を受け、建物の敷地の周囲には十分な公開空地が設けられ、建物は中央にコンパクトに配置され、緑の多い環境を形作っています。日本都市センター会館建設計画のコンセプトのひとつに「地域社会への貢献」がありました。特に緑豊かな環境づくりのために、公開空地のひとつである建物北側の敷地内を貫通する通路際には散策路やせせらぎを設けて、地域の人々が親しみやすい空間づくりを目指しました。

「防災図書館やトレーニングルーム、ウェルネス8などは地域に開かれた施設となっています。また、バリアフリーに関しては建物内外の段差をなくしたうえに、従来の車椅子対応のトイレのほかに、老齢者や子供連れが利用しやすい多目的トイレを設置しました。

このほかにも、省エネルギーの観点から、太陽光自動追尾システムによる会議室ゾーン中央ロビーの自然採光や、風力発電設備による会議室ゾーン2室のTV用電力をまかなうシステムなどが採用され、利用者に自然エネルギーの有効性を理解していただくという試みもなされています。

建物の設計上のコンセプトは、長期的に誰もが快適かつ安全に利用できる、確かな建築を目指しました。外観はシンプルで長期間の使用にも飽きがこない、耐久性の高い石材を外装の主材として使用しています。また東西の通りに面したファサードは、広く社会を映し出す鏡としての意味を持たせ、ハーフミラーガラスのカーテンウォールとなっています。

インテリアも圧倒される大空間やデザインではなく、あくまでもヒューマンなスケールと人の目に優しい穏やかなデザインを基調にしています。

建物の地下空間を有効活用する
地下式駐車設備

東京の都心部であり、各種行政の全国の中心が数多く存在する平河町に位置し、全国671市の交流・活動拠点となるだけでなく、各種団体による会合やセミナー、それに国際的なコンベンションの会場として使用される情報センターとしての意味あいから、車によるアクセスの高い利用頻度が事前に予想されました。駐車場設備にも効率のよい入出庫と、できるだけ数多くの収容台数が求められます。

そこで、限られたスペースであっても、最大限の駐車台数を確保し、効率のよい入出庫を可能にするLEVELパーク2基によるそれぞれ44台、52台の収容をメインに、二・多段方式のAパークⅢ等と合わせて合計110台収容の駐車場を完備しました。

水平循環方式であるLEVELパークは、建物の地下空間を最大限に有効活用できる、日精の地下式駐車設備の代表的な機種です。様々な地下のレイアウトに柔軟に対応できる豊富なバリエーションで、業界トップシェアを誇る主力製品でもあります。

日本都市センター会館では、このLEVELパークを2基設置することによって、多台数の車を滞留させることなく効率的に収容することができ、車の出入りが多い公共施設の駐車場としては、最適な設備となっています。

機種名
水平循環方式LEVELパーク
延床面積
6,367.87m²
構造規模
地下2階、地上22階、塔屋1階
収容台数
11台

乗込階平面図(1階)

3階のコスモスホール

エントランスホール