JAパーキング

ビル外観図ビル外観図

活気溢れる街の中心部に
北農ビルがリニューアル

北の大地、北海道の中心都市、札幌。この札幌市は1869(明治2)年に開拓使が置かれて市の創建が始まり、約1世紀余りで人口180万人に及ぶ大都市に発展しました。

第4次札幌市長期総合計画が2000年4月にスタートし、「北方圏の拠点都市」「新しい時代に対応した生活都市」という二つの都市像を掲げ、市内では現在複数の都市開発事業、土地区画整理事業が進行しています。

その中の一つに札幌駅南口地区開発事業(個人施行)があり、国鉄清算事業団、札幌市、JR北海道の土地の集約換地と、JR北海道本社屋の移転及び駅前広場の整備を行い、札幌駅南口の一体的な開発に向けた基盤整備が、平成15年の完成を目指して行われています。

今後、札幌市のビジネス集積の中心的な役割を担う地域として期待されています。この開発地域に隣接した一角に「北農ビル」は建設されました。これまでの北農会館の老朽化に伴い、防災上の安全面や維持管理費の増加などの課題が増えてきたのに加え、業務の効率化を図るため、この北農会館に代わる、新たな北道農業の拠点として、平成13年1月に竣工しました。

「北海道信用農業協同組合連合会」「ホクレン農業協同組合連合会」「全国共済農業協同組合連合会」が建築主となり、平成11年の秋に着工し、13年の9月に地上20階、地下2階のビルが完成。同時にビル後方には125台の車を収容できる駐車場が建設されました。

札幌都心のカーアクセスを支える先端技術
エレベーター方式(フォーク式)ELパーキング

北農ビル、共済ビル、ホクレンビルの入居者及び、その来客者の足を支えるのが後方に控えたJAパーキングです。

この駐車設備には入出庫のスピードアップをサポートする「フォーク式」、日精のELパーキングが採用されています。ELパーキングは同じエレベーター方式でも、従来の台の上に車をのせて運ぶパレット式とは異なり、パレットの代わりに両端から櫛歯状のフォークが車を支えて運ぶのが特徴です。

搬送用のフォークは車を上下に移動させ、収容階にと受けの横行台車が車を引き取り収容します。これにより、エレベーターリフトや横行台車の動きからロスタイムを徹底的に排除し、入出庫時間の短縮に成功しました。

また、オリジナル技術を活かした耐震設計や、フォーク式方向転換装置(ターンテーブル)内蔵で前進入庫、前進出庫を可能にするなど利用者の安全を確保する工夫がされています。

この駐車設備には3つの入出庫口があり、それぞれ一号機と二号機は中型車を、三号機は全長5.3メートル、幅2.05メートルの大型車を収容できるようになっています。またこの駐車設備の特徴は重厚な外装にあります。

従来はスレート板などが使用されることが多いのですが、冬期の積雪なども考慮し、腐食しにくいアルミ合金が採用されました。アルミ合金は雨漏りなどにも強く、外観も上品かつ重厚な印象を与えることが出来る、すぐれた建材です。この建材を使用することで、ビル自体の品格を保つことにも、大きく寄与しています。

今回の立体駐車場新築工事は、建築主より分離発注方式で直接ご下命いただき、当社が立駐関連工事一式を担当いたしました。この駐車設備は当社のトータルな技術を御覧いただく格好の事例といえるでしょう。

機種名
エレベーター方式(フォーク式)ELパーキング
延床面積
31,521.27m²
構造規模
   ―
収容台数
125台(立体駐車場:大型車用1基34台、中型車用2基68台/平面駐車場:23台)

乗込階平面図

入出庫口の閉口時

乗込口の閉口時

入出庫口のターンテーブル